「ヴィクトリアン調」と「ロココ調」家具の違いは?
ヴィクトリアン調は19世紀のイギリスにおけるゴシック・リバイバルと装飾的なスタイルを指し、一方でロココ調は18世紀のフランスにおける軽やかで曲線的なスタイルを表しています。
皆様のお好みのインテリアはどちらでしょうか。
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「ヴィクトリアン調」と「ロココ調」の違い
「ロココ調」の家具は宮廷華やかな頃のフランスで生まれ、家具の持ち主は王族や貴族だったのに対し、「ヴィクトリアン調」の家具は、貴族だけでなく産業革命で生まれたブルジョワ層と呼ばれる、裕福な市民の間にまで広まったものでした。いずれも異なる時代と異なる美学を反映しています。それぞれのスタイルの主な特徴と違いを説明していきます。
ヴィクトリアン調
ヴィクトリアン調は、19世紀のイギリス、特にヴィクトリア女王の治世(1837年から1901年)に隆盛を極めたスタイルです。ヴィクトリアン調の特徴は多様で、時代全体を通じて変化しましたが、いくつかの一般的な要素が存在します。ヴィクトリアン調は、ゴシック様式の要素を再び取り入れたスタイルであり、尖ったアーチ、尖塔、細かい彫刻が特徴です。ヴィクトリアン調の建築や家具は、豪華な装飾や彫刻、多様な模様が特徴で、細部にまで気配りがなされました。ヴィクトリアン調の家具は、ダークな木材(ダークウッド)で作られることが一般的で、重厚な印象を与えます。
ロココ調
ロココ調は18世紀のヨーロッパ、特にフランスで隆盛を極めたスタイルで、バロック様式から派生したものです。ロココ調は、より軽やかで華麗な特徴を持っています。ロココ調は、曲線的なフォルムやシャープな装飾が特徴で、植物のモチーフやカーブした線が頻繁に使用されました。ロココ調の色彩は通常、淡い色合いであり、明るく軽やかな雰囲気を持っています。ロココ調の家具は、軽やかなデザインで、しばしば彫刻や装飾が施され、室内を優雅に飾る役割を果たしました。
「ヴィクトリアン調」と「ロココ調」の特徴
こちらでは、「ヴィクトリアン調」と「ロココ調」のそれぞれの特徴について説明していきます。
ヴィクトリアン調
ヴィクトリアン時代は産業革命の進展や帝国の拡大などがあり、これに伴って多様なスタイルが結びついています。ヴィクトリアン調の特徴は多様な要素を組み合わせたエクレクティックなスタイルで、ゴシック、ルネッサンス、バロック、ロココなどさまざまな要素が結合されました。家具や建築物には緻密な装飾が施され、彫刻やレリーフ、細かなディテールが多用されました。暗い木材や濃い色調が多く使用され、重厚な雰囲気が特徴で、女性像や自然のモチーフ、古代の神話などが描かれることがあります。
ロココ調
ロココの語源は、バロック式庭園に見られる洞窟の「岩(ロカイユ)」や「貝殻」の装飾に由来します。ロココ調の家具は、植物の葉のような曲線を多用したロカイユ装飾を特徴とし、優美さと繊細さが魅力です。ロココ調のデザインは曲線的で優美な特徴があり、シンメトリーではなく自由な流れのあるデザインが特徴です。華やかな彫刻や装飾が多用されました。花、葉、貝殻、鳥などの自然の要素が多く取り入れられ、繊細な装飾が施されていました。ロココ調のデザインは明るい色彩を好み、淡いパステルカラーや金色、銀色が使われました。ロココ調の家具は曲線的なフォルムと豪華な装飾が特徴で、繊細な彫刻が施された椅子やテーブルなどがあります。
当社ではロココ調デザインの家具をオーダーメイドで豊富な製作実績がございます。
「ヴィクトリアン調」と「ロココ調」のお部屋作りのコツ
これらのスタイルは装飾的で豪華な要素が特徴的ですので、その点を重視しながらデザインすることが大切です。どちらのスタイルも、その時代の特徴をよく反映させつつ、個人の好みや空間に合わせてアレンジしてみて下さい。
ヴィクトリアン調
ヴィクトリアン調は複雑な彫刻や装飾が特徴です。壁や天井に装飾的なモールディングを施したり、家具や照明に細かな彫刻を加えるなど複雑な装飾を取り入れる事で、豪華な雰囲気を演出できます。
また、中世ゴシック様式の影響を強調するために、尖ったアーチや尖塔の形状を取り入れると良いでしょう。カラーは鮮やかな色彩や金箔などの金色を使用することで、ヴィクトリアン調らしい豪華で華やかな雰囲気を作り出せます。装飾的な彫刻が施された家具やシャンデリアなど、重厚感のある家具と照明を選ぶことで、更に時代背景に合った雰囲気を出せるでしょう。
ロココ調
曲線的な家具やアクセント、壁のパネリングなど、ロココ調らしい優美なデザインを取り入れましょう。花や葉、貝殻などの自然のモチーフを組み込むことで、ロココ調らしい繊細な雰囲気を作り出せます。カラーは明るく柔らかなカラーパレットが特徴です。パステルカラーや淡い色調を選ぶことで、優雅で華やかな雰囲気を出せます。
また、鏡やガラスの装飾を多用することで、部屋を広く感じさせると同時に、光を反射させて明るさを増すことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか、どちらも素敵なテイストですね。「ヴィクトリアン調」と「ロココ調」は当社の最も得意とするスタイルです。
お客様がご希望のスタイルのデザインの家具をお部屋に合わせたサイズ、カラーでオーダー家具を製作する事ができます!!
家具はもちろん、照明、カーテンまでトータルでご相談いただけます。ぜひ一度お問い合わせくださいませ!!
この記事を書いた人
杉山 瑛一 / ウエストハウス・ギャラリー株式会社 取締役
2010年にインドネシア中部ジャワ州でプリンセス家具、姫系家具、ロココ調家具を製作する自社工場を立上げ、オーダーメイド家具を製作する生産システムを構築。2019年に現地法人 PT.SUGIYAMA KAGU INDONESIAを設立。代表就任と同時に現地で就労ビザを取得。主にオーダー家具とオーダーカーテンの販売、インテリア空間の写真撮影と動画撮影・編集を行う。
美しいインテリアを通して心豊かに、見る人々が幸せな気持ちになれるような写真、動画をインスタグラムに投稿して世の人々と分かち合いを行っている。
使用言語:英語、インドネシア語、日本語